思考の整理学 (ちくま文庫)


外山 滋比古(とやま しげひこ) 筑摩書房

朝は睡眠などで思考が整理される。(忘却する)
忘却、風化を伴うことにより考えはより洗練されていく。

メモをとり、わすれる。
それを見返して、時がたつと本当に大切なのか、くだらないことなのかが分かる。
必要であれば、ノートに写し、また忘れる。
その風化、忘却を経てもまだ大切、つきつめたいと思えば、それは本当の考え。

頭の中に知識が充満していては思考が進まない。
ある程度は忘れてワーキングスペースが必要となる。

睡眠という忘却期間を経て、洗練された朝飯前の時間は、頭がすっきりし、能率も良い。

ピグマリオン効果
褒めることでよくなる。根拠なくほめちぎったグループの方が成績が良かったとい研究
”豚もおだてりゃ木に登る”

三上
馬上(ばじょう) 現代で言う電車や車の中
枕上(ちんじょう)寝床、目を覚まして床に入っているとき
厠上(しじょう) トイレ

三中
無我夢中
散歩中
入浴中

さめた頭で考える必要はあるが、時には無我夢中で考えるのもよい。

思考の整理方法
本を読んで情報を集める。→たくさん書いてみる→ 吟味、批評をする


具体例を抽象化し、さらに、定型化したのがことわざの世界。

一つの考えにとらわれない
他の分野の人と接し、いろいろな考えを聞く。
あることがきっかけで、触媒となって考えを発展させる。
時間が、その考えを洗練化していく


人間が真に人間らしくあるためには、機械の手の出ない、あるいは出しにくいことができるようでなくてはならない。創造性こそ、そのもっともおおきなものである。


思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)