ハーバード流”No”と言わせない交渉術 ウイリアム・ユーリー

【決定版】ハーバード流“NO”と言わせない交渉術


大切なのはまず相手の興味、関心ごとを、欲求、ニーズを見極めること
目的はお互いが満足できるところに到達すること。

極端なハード型交渉戦略を取る人の多くは、感情的な性格だから、攻撃的な態度に出てくる訳ではなく、単に他の交渉術を知らないだけ。

反撃による交渉戦術が利益をもたらしてくれることはまれ
反撃に出るもう一つの問題は、この手の交渉相手は概ねその戦法の達人なので、結果、相手の思うままにもてあそばれてしまう。

合意のための譲歩は、多くの場合、不満足な結果を生み、結局は利用されたのだと後悔と悔しさにさいなまれる。このような理不尽な振る舞いはとてもコントロールできないと思うかもしれないが、彼らの言動をコントロールすることはできる。

相手の挑発をまともに受けてしまうことによって、ますます困難な状況に陥る。
これには反応しないこと。
自分の中の衝動や感情と距離を置いて交渉に当たる。

ハーバード流交渉術の基本はお互いが、それぞれの自分にとって有利な選択肢を考え出す。
最良の選択、自己満足度が高い条件を認識するためには
逃避的選択肢、交渉の相手そのものを変える
相互作用的選択肢、相手に働きかけて条件を認めさせようとする
委託的選択肢、第三者に問題を託す。
これらに当てはめて、その中から最も良いと判断された方法を選ぶ

有利な条件を引き出すために
自分の具体的な要求内容を把握しておくのと同じように、相手の要求内容をしっかりと理解しておくk
双方にとって共通の利害を見つけ出し、お互いが有利な選択肢をいくつも考えだすこと
それぞれの選択肢は「認めてもらわなければ困る」といった激しい調子で相手側に示さないようにし、あくまで具体例の一つという姿勢で提示することが大切。

事前に選択肢を用意し、相手が全く用意していない場合は手強い相手との交渉においても圧倒的に有利に事を運べる。その数とレベルが高いほど交渉力は協力になる。

出来ることなら「最良の選択」は、最後の最後まで切り出すべきではない。実行にうつすのはよほど追い詰められたときの非常手段でなければならない。

まずは鎧を脱いでから交渉に入れ
交渉相手の腹を探るときはは鎧の代わりに「精密なレーダー」を備えておくこと
相手からの計略や攻撃を受けそうな雰囲気を察したら、心の準備をしておくが、反応してはいけない。あくまでも、可能性として対応策をねっておく
相手がどんなに教鞭に攻撃を仕掛けてきても、それは決して個人攻撃ではない。個人的な恨みではなく、競争社会の中で生き残っていくためにそうしているのに過ぎない。

時に徹底的に無視すれば、相手は攻撃の仕掛け用がなく、いくら激しく攻撃されても、傷つくことはない。相手に激しく攻撃されたときは「この人はこれ以上のことをするすべをしらないのだ」とみなすべきで、相手にしてはならない

緊迫した交渉の中で途中で考える余裕を作るには「一息ついて、何も言わないこと」
行き詰ったら、相手の話を確認するように、繰り返してみる。
メモを取っておき、「あなたがおっしゃることを私が正しく理解できているか確認させてください」
本当に有能な交渉者は「ちょっと鈍い」とみられているくらいのほうが、交渉を有利に進められることを知っている

あらゆる交渉において、我々がとる最も自然な態度は、本能的に反応してしまうことであるが、これが交渉失敗の最大の原因だ。
手ごわいこしょう相手とぶつかった場合、まず心がけるのは相手の言動をコントロールすること。相手の戦術を見抜き、感情的に反応しないようにし、客観的に考える時間、間を取る。
第一ステップは「バルコニーへ登れ」が重要なポイント

自分の考えに賛成してもらいたければ、相手の考えに賛成するところから始める。
自分が話す何十倍も相手の言うことを聞く。

本当の責任が相手側にあると思っても、まず、自分の非を認める。あなたの素直で腰の低い態度を見れば、相手側の自らに非について考えるだろう
謝罪には穏やかで平静な表情を作る。態度や声の調子も、堂々とした落ち着いた印象を与えるようにする。
背筋を伸ばし、相手に顔を向け、相手の目から視線をそらさないようにして、相手の名前を呼びかけながら話をする。
この媚びない態度がかえって相手の心を解きほぐす。

「しかし」は相手の話が間違っているというメッセージになるので、「はい」と肯定的な返事をしながら「そして〜」とつなげて自分の見解を伝える。
相手を責める代わりに、自分自身の感情と経験を伝える。こちらに焦点を当てた角度から表現することであった、決して相手の欠点に焦点を当てた物言いをすることではない。

?交渉相手の見解を認めてあげること
?自分の考えをはっきり主張すること
?両者の食い違いは必ず解決できるという、楽観的な見解をはっきりと示すこと

お互いの立場よりはまず、”利害”だけに焦点を当てる。
相手の言い分は貴重な情報源。情報を受けたら、質問をして、詳しい情報を手に入れたい。
手の内は小出しにするほど効果がある。
必ずもう一つの”対案”を用意しておく。相手の立場に立って、その主張を「再構築」し、選択肢の一つに加えてあげる。

「イエス」「ノー」と答えることのできない聞き方をすればよい。相手が何らかの説明をしなければならないような質問をするべき。

手ごわい相手ほど、”魅力ある逃げ道”を用意しておく

デットラインは「目標」と考える。
相手が柔軟な姿勢を見せてきたら、まだその言い値は最終的なものではない。

「私たち」を主語とした表現法では、お互いが横並びになり、共通の利害への注意を集めることができる。

とりあえず、「相手を立てる」
策略を駆使するような人間に対しては、それはお見通しだということを知らせ、態度を改めさせる。
決して挑発的な物言いをせずに事実だけを指摘する。
大切なのは相手の人格に触れないで、その振る舞いだけに焦点を当てる
相手の言い分を拒絶せずに取り込み、解決に向かって上手に導いていく
したたかな相手を「パートナー」とみなせばよい

相手の意見にプラスαして再提案する。
相手を自分の側に引き込むもっとも簡単な方法は、相手の考えを聞き出すこと。相手が一生懸命になって自分の考えを述べれば、それはもう、こちらの席兄引きずり込んでいるあかしとなる。
相手の考えを聞くということは、決してあなたの自身の考えを捨てるということではない。

外に現れない「根本的な欲求」を大切に
人は誰もが身の安全と、他人から認められたいという願望を抱いている。

脅迫は相手に対して罰を与えることの意思表明。
対照的に、警告は前もって、危険を知らせるだけの親切心の表明。合意に達しなかった場合の現実を十分に教育する
「もし、我々が同意をしなかったら、どうなると思うか」
「私はいったいどうすればいいと思うか」
「あなたならどうするか」

第三者を立てて交渉する。
第三者を巻き込む

圧倒的に有利な交渉でも、必ず手順を踏む
押し付けられた、結果は不安定。屈辱的な解決を押し付けたはいけない。

「最良の選択」だけにこだわらない
力は「戦う」よりも「教える」ために行使する。

解決を強いるのではなく、お互いが最高に満足できる選択を一緒に探し求めていく。
交渉とは、相手を打ち負かし、勝利するのではなく、相互の満足を目指すこと








【決定版】ハーバード流“NO”と言わせない交渉術

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