多読術 (ちくまプリマー新書)
編集工学の提唱者。情報技術と情報文化をつなぐ研究をしている。
読書は二度するほうがよい。初読時の感想を橋の時点から改めて眺める視点が必要です。この時間と空間をまたぐ視線が読書には必要
読書はカジュアルであり、身構える必要はない。自分なりのスタイルで読んでいけば良い
本というものは一人ずつに異なる読後感をもたらす
読書は鳥瞰力と微視力が交互に試される
読書には守りの読書と攻めの読書がある「守読」と「攻読」
無知から未知へ、それが読書の醍醐味
常に未知の箱を開けるとうい楽しみ。「伏せられたものが開いていく」という作業
目次読書法 目次を見て大雑把にその本の内容を想像する。自分と本の間に柔らかい感触構造のようなものを立ち上げる
読書というのは書いてあることと自分が感じることが「まざる」ということ
読書は著者が書いたことを理解するためにあるだけではなく、一種のコラボレーション。編集工学の用語で言えば、読書は「自己編集」であって、かつ「相互編集」である。
「書く」と「読む」とは、複線的で、複合的で、重層的な関係にある行為
自分の気になることがどの部分に入っているのか、それを予想しながら読む。
読書によって読み手は新たな時空に入ったんだという実感をもつことが大切。リアルタイムに感じること
読みながらマーキングする。
本をノートとみなす。本とはすでにテキストの入っているノート
編集工学とは、コミュニケーションにおける情報編集のすべてを扱う研究開発分野
私達の知覚活動やコミュニケーションにおいて、外側の刺激に応じて脳の内側でそれと等価の情報を別の記号に変換しているのではない。単なる記号変換ではない
互いに似ていそうだと思える「編集構造の断片」やエディティング・モデルになりそうなものを互いに探りあいながら交換しあっている「編集的相互作用」
コミュニケーションは「意味の交換」のために行われている編集行為といえる
本をマッピングする
年表を作成し、本をマッピングする
引用ノートを作る
気に入った箇所やセンテンス、フレーズをノートに書いていく
知りたい項目などを予め挙げておき、ふさわしいセンテンス、フレーズが上がったらノートに写していく
自分で印をつけたところを再編集していくという作業。
本は色々な読み方をするべきで、平均的な読書を求めてもダメ。ギアチェンジをしながら多様な読み方をするべき
読書というのは平均的なことをするわけではないと明瞭に強く思うこと
読書は自分では気づかない「好み」が背景にある。自分の好みも大切にする
3R
リスク ハズレもあればあたりもある
リスペクト 書物に対して敬意を持つ。敬意を持たなければつまらないものにしか見えない
リコメンデーション 知人や友人におすすめしてもらう
複合読書法
類似の本屋似たような本はなるべく一緒に読むか、近い時期に読むことによって、早く読める
読書を続けるためには、様々の本を混ぜこぜにしながら読んでいく
どんな本を連鎖させて読んでいくかは次の三つ
「類は友を呼ぶ」類書をたどる
「縁は異なもの」偶然の縁で次々に変な方向へ連鎖してみる
「松岡正剛にしたがってみる」
客観的な良書なんてものはないし、客観的な読書体系もない
マーキング用の筆記用具とそれを投影することの出きるノートやパソコンがあれば良い
知らないことを調べるために辞書、辞典、年表、地図を準備しておく
本に出てくる図解というのはかなり編集されている。この図を読むのも読書の醍醐味の1つ
画一的な読書法などは存在しない。価値観は様々であり、良書も人それぞれである。そのなかでもあえて読み方を提唱するとすれば、自分の気になったところをマーキングし、それを抜き出して再編集することが大切。読書を続けるには、様々の本を、いろいろな方法(場所、時間、点検読書、精読、比較読書)などを変えて読んでみる。、いままでの読んだ本と比較したり、自分の経験と比較したりすることが大切。辞書や地図、年表を側に置きながら、本がどの位置にあるのかをマッピングしながら読んでいくとよい。
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/04/08
- メディア: 新書
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