岸見一郎:嫌われる勇気

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 
3.人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる
5,客観的な世界に住んでいるのではなく、自らが意味づけをほどこした主観的な世界に住んでいる
30.自分の経験によって決定されるのではなく、景観に与える意味によって自らを決定するのである
40.答えとは、誰かに教えてもらうものではなく、自らの手で導き出していくべきもの。他者から与えられた答えは所詮対症療法で、何の価値もない
50.ライフスタイルが先天的に与えられたものではなく、自分で選んだものであるなら、再び自分で選び直すことが出来る
52.人は、いろいろと不満はあったとはしても、「このままのわたし」でいることの方が楽であり、安心なのである
57.自分の人生を決めるのは「いま、ここ」に生きる自分自身である
76.劣等感は「客観的な事実」ではなく、「主観的な解釈」なのである。
82.劣等コンプレックスとは、自らの劣等感をある種の言い訳に使い始めた状態を指す
86.優越コンプレックス、「わたし」と権威を結びつけることによって、あたかも「わたし」が優れているかのように見せかけている。つまり、偽りの優越感
87.権威の力を借りて自らを大きく見せている人は、結局他者の価値観に生き、他者の人生を生きている
88.不幸自慢、不幸であることによって「特別」であろうとし、不幸であるという一点において、人の上に立とうとする
92.健全な劣等感とは、他者との比較によって生まれるのではなく、「理想の自分」と野比較が生まれるもの
107.あなた正しいと思うのなら、他の人がどんな意見であれ、そこで完結すべき話
108.誤りを認めること、謝罪の言葉を述べること、権力争いから降りること、これらはいずれも「負け」ではない
136.あなたは、他者の期待を満たすために生きてはいけない。同時に、他者もあなたの期待を満たすために生きているのではない
140.タスクに対して「これは誰の問題なのか」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離する必要がある。その選択によってもたらされる終末を最終的に引き受けるのは誰かを考える
147.「自分の信じる最善の道を選ぶこと」その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにも出来ない話
150.他者への課題には介入せず、自分の課題には誰一人として介入させない
159.他者の期待を満たすように生きること、そして、自分の人生を他人任せにすること、これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方
162.自由とは、他者から嫌われることである。他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わない限り、自分の生き方を貫くことは出来ない
168.対人関係のカードは常に「わたし」が握っている。自分しか変われない
194.関係が壊れることだけを恐れて生きるのは、他者のために生きる、不自由な生き方です。
204.一番多雪なのは他者を評価しない。評価は自分のものさしからの判断になる。感謝の言葉をかける。人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献出来たことを知る。そして、自分に価値があると思える。このときに勇気を持てる。
206.自らの主観によって「わたしは他者に貢献出来ている」と思えること。そこではじめて、我々は自らの価値を実感することが出来る
229.交換不能なものを受け入れること。ありのままの「このわたし」を受け入れること、そして、変えられるものについては、変えていく勇気を持つこと、それが自己受容
235.ありのままの自分を受け入れ「自分に出来ること」と「自分には出来ないこと」を見極める
247.どうでもいいはずごく一部だけに焦点を当てて、そこから世界全体を評価仕様としている。これは人生の調和を欠いた、誤ったライフスタイル
255,私は誰かの役に立てている時だけ、自らの価値を実感することが出来る。主観的な感覚、つまり貢献感だけで良い。他人がどう思おうが関係ない
261.なぜ「特別」になる必要があるのか、「普通であることの勇気」が必要
275.人生における最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないこと
278.一般的な人生の意味はない、「人生の意味は、あなたが自分自身に与えるものだ」
 
 
自由とは、他者から嫌われることである。その勇気を持つことである。自由への対価として、自分への評価を気にしない、嫌われること、承認欲求はかなわないことを理解する必要がある。他人の期待に応える人生は他者の人生を生きていることになる。自分がどう選択するかだけであって、他者のそれに対する評価は、変えられないし、また変える必要もない。自らが貢献感だけを持てれば良い。タスクを自分の課題と他者の課題に分けて考え、自分の課題に集中しよう。そして、他人の課題には踏み込まないようにする。「いま、ここ」を十分に生きよう

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え