江本博明:薄っぺらいのに自信満々な人

 

6.つながる力より、一人でいられる力の方が、今強く求められている。そして、できる人ほど不安が強い
10.できない人に限って自信があり、できる人の方が不安が強い
46.仕事の出来ない人は、物事を深く考えないから不安にならない。仕事の出来る人は、物事を深く考えるために不安になる
48.情報量が多かったり、自分がよく知らない領域だったりすると、いちいち自分でじっくり考えて検討する労力を節約しようという無意識の衝動に負けてしまう。常に説明責任を意識するようにして、安易な判断はせずに、きちんと考える思考スタイルする。
62.不安が強いのにそれを、用意周到さにつなげて成果を上げる。防衛的悲観主義者を目指す
64.稲盛和夫「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」
68.ポジティブにとらえるだけでなく、不安をエネルギー源にして用意周到に準備し、失敗を回避するために力を付ける努力を怠らない。不安な自分を受け容れることで成長する。何とか不安を解消するために、綿密に考え、慎重に準備をし、必死に行動する
72.セルフモニタリング、自分自身の言動に対する周囲の反応をモニターしながら、自分の言動が適切だったかどうかを判断する心の機能
82.ほんとうに活躍している人は、努力を節約して成果を得ようなどといったこそくな発想をせずに、地道な努力と試行錯誤の末に、ようやく力を発揮できるようになっている
85.上方比較して成長軌道に乗る(実力の上の人と比べ努力する)
86.自分を厳しい面で見て、たりない分を補おうと努力し、現実自己を理想自己の少しでも近づけられるように頑張る
93.劣等コンプレックスを抱える人は、自分を大きく見せたい衝動に駆られて、無意識のうちにできるアピールをしてしまう
112.自分のためより相手のためを思って行動すること
129.防衛的自己呈示とは、自分が不適切な行動を取ってしまった場合や期待通りに成果を上げられなかった場合にあるいは万一そのような事態が生じた場合のための予防策として、相手から向けられる否定的印象をできるだけ和らげるために行うもの
134.余分な説明は、評価を落としたくないという無意識的自己防衛によるもの
196.人と違って変に思われたくない、周囲から浮きたくない、みんなと同じがいいという若者の価値観
199.個性が大事と良いながら、個性を押し殺して周囲に合わせている。
215.情報は、そのままだと無意味な素材にすぎない。情報を取り入れ、それを自分なりに昇華してはじめて意味のある知識になる
 
インターネット、SNSなどの普及により、世の中といつ何時でもつながっている。その中で空気を読んで周囲に常に合わせていかなければ、自分のいるべき世界がなくなってしまうという恐怖に駆られて、また、日本独自の同調圧力の強さ余計に周囲と合わせてしまう。その中で異質なものではなく同質なものとの付き合いしかなくなり多様な価値観を認められず心地よい関係の中にしかいられない。SNSへの投稿といった軽い内容でしか承認欲求を満たせず、本来地道な努力や時間をかけての獲得すべき、本物の承認を得られることができない。自己を大きく見せようとする浅はかな事柄だけが目立ってしまっている。
一人にならなければ努力する時間も無いし、自己を見つめ直す時間も無い。自分自身を客観的に見る視点もないしその勇気も無い。
自己を見直し、自分のたりないところを補うような、上方修正を常に行い成長していく必要がある。

 

薄っぺらいのに自信満々な人 (日経プレミアシリーズ)