知の編集術 (講談社現代新書)


編集は日常的、無意識的に行われている行為であり、意識的に用いている人は少ない

入門的に編集術が提供されている

ある単位の情報の「あいだ」の関係性を見出す

情報には分母と分子がある
文脈や背景、情報の様子を汲み取ることが大切

情報単位の関連付けにより、様々な意味を見いだせる

編集は「文化」と「文脈」を大切にする
編集はつねに「情報の様子」に目をつける
編集は日々の会話のように「相互共振」をする

時代と世代を超えて伝わる文化的のものの伝承性や波及性を、「分化遺伝子」とか「ミーム(meme)」という

会話や出来事や状況に流れている情報的な脈絡全てを「文脈」とよんでいる

編集術では、情報の海に渦巻く「文化」を相手にしている
情報を構成している「文脈」を相手にしている

我々が何気なく行なっている編集という方法にいろいろな角度から光を当てる

創発とは、その場面におよぶと巧まずして出てくるクリエイティビティ
編集的世界観がありうることを伝えたい

編集で一番大事なことは、さまざまな事実や事態や現象を別々に放っておかいないで、それらの間にひそむ関係を発見することにある

一つの情報素材として、これをきっかけに自由にイメージの翼をひろげて見ようというのがエディティングの基本的な発想
そこにある情報にひそむイメージの種子をふくらませて解釈を動かしていくことがエディティングの起動なのである

自分が新たな情報に向かっているときに、自分が起こしている行為というものは、自分では気づかないほどに連続的である。これらの連続的な行為を地と図に分けたり、根っこと枝の芽に分ける目印を自覚することは可能だということである。

キーノート・エディティング(要約編集)
何を重点とするかに正解はない
自分なりに重点が拾えたら、これらを少しでも並べ直すことが大切。

情報には「分母としてあらわされる情報の特徴」と「分子としてあらわされる情報の特徴がある」

ストーリーを生かしたダイジェストによる「重点化モード」
諭旨のアウトラインだけに焦点をあてた「輪郭かモード」
一枚ないし二三枚の図にしてしまう「図解化モード」
諭旨の背景となっている考え方と関係を組み込んだ「構造化モード」
別のメディアに変換するための「脚本化モード」
ニュースとして伝える目的を持った「報道化モード」

言葉は広がりを持つものであり、多様性と多義性の海にゆらめいているものなのだ

「知」や「情報」というものは何処でどのように接するかということで姿を変えるものなのである

目次読書法
目次から内容を想定し、想定距離と実測距離との差異が読書を加速させ、立体化させる

マーキング読書法
重要なものなどにマークを入れる、線を引くなど工夫する、二度目のときに素早く読める

類書読書法
関連書籍を一気に読んでしまう。背景や用語が同じようであれば読みやすい、スピードも上がる

速読に王道はない



編集は日常的、無意識的に行われている行為であり、意識的に用いている人は少ない。編集的世界観が世の中にはあるのだということを訴えている。一つの情報にも「分母」と「分子」があり、文脈や背景、情報の様子を汲み取ること、場の雰囲気を読み取ることが大切である。「知」や「情報は」どこでどのように接するかによって姿を変えるものである。一つ一つの情報の「あいだ」にある関係性を見出し、並べ替えることによって様々な意味を見いだせる。

知の編集術 (講談社現代新書)

知の編集術 (講談社現代新書)