河野鉄平:写真の露出ハンドブック

16.有効画素数とは、どれだけ決め駒役写すことが出来るかを示した数値。撮像素子は階調の豊かさに影響する。面積が大きいほど階調は豊かになる。色彩のなめらかさを表す
17.撮像素子のサイズは同じもののレンズマウントから撮像素子までの距離をFour thirdsのそれより縮めることに成功したMicro foer thirds
18.有効画素数が同じ(解像度)でも、撮像素子の大きさにより、階調の程度に差が出てくる
33.目の前の被写体と向き合うとき、私たちは常に絞りとシャッタースピードのどちらかの機能を優先的に活用するか、その選択を迫られている
35.写真を撮ることそのものは、いわば絞りとシャッタースピードを適切に組み合わせて露光する行為といえる
42.露出補正はP,A,Sモードの対応している
45.ハイキー、ローキーとは、単に明るさだけではなく色味の要素も含んで称されるもの
46.カメラは、適正露出で写そうと”努力”する。露出補正の意味は、カメラが誤って判断した適正露出を、本当の訂正露出に修正する役割
48.露出補正とは、自分の好みで写真の明るさを変えたり、カメラの露出判断を意図的に補正する機能。絞りとシャッタースピードの数値を適正露出のデータから”ズラして”撮影すること。いちいち絞りやシャッタースピードを自分で変更していたら大変なので、これをオートマチックにメモリや±で数値化し、誰でも簡単に扱えるようにしたもの
65.ホワイトバランス ”曇っているときでも晴れている様な色味で写したい”から曇天モードを選択する。晴れている時を基準に”補正”するのが本来の目的
66.コントラストとは、白から黒に至るまでの許容幅を指す。コントラストが高くなればなるほど、この許容幅は広がり、白い部分はより白く、黒い部分はより黒く写る。写真は力強い印象に仕上がる。シャープネスとは、被写体に対する鮮鋭度を指す。強くすると全体的に硬い(シャープ)な印象のがソウに仕上がる。彩度は色の鮮やかさを指す。特に露出オーバー気味に撮る場合は、合わせて彩度を強めにすることで”気持ちのいい”すがすがしい印象に仕上げることが出来る
82.順光は全体的に硬質な(コントラストの高い)仕上がりになる。順光を使った撮影は、マイナス補正を行い”より力強い”イメージで写真を仕上げることも可能
85.うるさい背景は、絞りを開けてボカす方法もあれば、逆光を利用して”消してしまう”方法もある
108.桜は技術的な側面で非常に興味深い題材。被写体が白いために、プラス補正で撮影することが基本。蛍光灯モードで撮影するとピンク色を演出できるとも言われる
128.ストロボ光は、それが活かされる場面で使ってはじめてその効果が発揮される。本当の意味での生きた構図とは、その場の光も一緒に写すことが出来ている写真
142.個人で所有するには、モノブロックタイプのストロボが良い
156.スローシンクロとは、元からそこにある光源とストロボ光をシンクロさせて撮影する手法。シャッタースピードの方が振り幅が広いため、ストロボ光とその場の光源を同調させやすい。クリップオンストロボでTTL自動調光機能を利用できれば、Aモードにするだけで簡単にスローシンクロができる。日中シンクロ。逆行時、ストロボ光を発光することで背景と被写体の明暗差が縮まる。露出補正を利用すれば、被写体を明るくすることは可能。しかし、合わせて背景も同じ程度で明るくなる。日中シンクロを使うことで、背景の明るさを基準に、それに合わせてたりない被写体の香料をストロボ光で補うことが出来る
164.ラチチュードとは、デジタルカメラの撮像素子やフィルムが明るさに関わる情報を撮影時にどれだけ多く取得できたかを示す、いわば”露出の許容幅”
166.デジタルカメラのラチチュードはシャドー側に強く、フィルムはハイライト側に強い
167.デジタルとフィルムでは得意とするラチチュードが違うので、デジタルかフィルムかを選択するのにはその利便性だけを基準にするのではなく、作りたい絵から選択されるべきである。
 
露出、わかるようでわからない解説本が多い中で、丁寧にそして細かく、踏み込んで解説されている。テクニックではなくその概念を優しく教えてくれる良書

 

写真の露出ハンドブック

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