空室ゼロにするリフォーム&リノベーション―賃料値下げをしないですむ打開策


  秋山英樹

若者は感性が鋭く、価格が安い商品と安物商品とは区別している

デザイナーズっぽいおしゃれな賃貸住宅にするには、従来の住宅で使用されていた材料から抜けだして、店舗、オフィスで使用する材料をつかうのもコツ p17

部屋に一歩入った瞬間に感じる物が大切。

DIY賃貸 「自分の部屋、自由にいじれます」といったスケルトンフリープラン p18

普通、部屋が開いた時しかやらないリフォーム、クリーニングを、入居中の部屋にやる
入居者とのコミュニケーションを図る。
空けないための賃貸住宅経営という発想の転換も競争力であり、これからは大切。 p22

賃貸経営を事業と考えれば、投資を行うのは当然なのだという意識改革が大家になければならない。 p29

阪神淡路大震災で倒壊した建物のおおくが
1981年(昭和56年)より前に建築された物

朽廃 (きゅうはい)してしまう耐用年数を「物理的耐用年限」といい、維持管理がされていない場合、木造では40年以上、鉄筋コンクリートでは70年以上経過した建物が対象になる p36

物理的耐用年限の大きな要因は建物の劣化であり、経済的耐用年限は陳腐化が大きな要因。 p37

賃貸リホームの資金調達
住宅金融支援機構に「賃貸住宅リフォームローン」というものがある p44

家賃をいただくことは、修理、修繕の義務がある。損害賠償の問題だけでなく、人名を預かっているとういう認識を持つこと p46

間取り変更やイメージを変えたいといったことであれば、専門知識があるようなところに頼まなければ無理。

安い、提案力がある、信頼できるこの3点が大切。

信頼→提案→価格の優先順位がある。 p50

分離発注方式
信頼できる設計事務所、リフォームになれたインテリアコーディネーターなどをまとめ役とし、各工事業者に発注する方法が最も確実 p52

どんなに小さな工事でも、「言った、言わない」とならないように、メモ程度でも書面や図面に残しておいたほうが後日のたらブルになりにくい p58

工事契約時のチェックポイント
工期は日付入りで書かれているか
支払い方法は、支払い可能な時期と金額か
契約約款、図面、仕様、工事費内訳の4点セットされているか
現場が図面や仕様書と違う場合は是正することができると書いてあるか
注文者が必要に応じ工事を中止、変更できることがかいてあるか
いつでも現場の立ち入りや確認ができることが書いてあるか
完成時の検査方法が記載されているか
瑕疵担保責任の保証期間は何年か
紛争処理は地元の機関か  p59

敬遠される外観
白っぽく、無機質な外観の上傷んでいる
見るからに安っぽい仕上げ剤
外部鉄骨階段
メンテナンスされていない
ポスト周りが散らかって荒れている
清潔感がない
玄関を開けると道路から部屋が丸見え
暗いイメージ           p65


床、壁、天井の順に色を淡くするのが基本、天井は壁より明るめを選べば圧迫感がなくなる p118

ベースカラー70% メインカラー25%アクセントカラー5%が良い比率と言われる
アクセントカラーは1色にした方が無難

広い壁面のどに色を使用する場合、小さなカットサンプルを見る限り良い色だと思っても、実際に使用してみると思っていた色より薄いと感じることが多い。
広い部分に適用すると明度、彩度ともにかなり薄く見える p125

青、青緑といった寒色系は時間の経過を実際よりも遅く感じさせる効果がある
病院や美容院など、待たせる時間の長い、待合室にも有効と言われる。

蛍光灯は点灯するのに電気が多く消費されるだけでなく、光が安定するまで時間がかかるのでon/offの激しい場所での仕様は不向き
蛍光灯の光は、長時間作業の中心場所で効果を発揮する

予算上から全体照明、作業照明として蛍光灯の光が必要不可欠な場合は蛍光灯タイプとする

蛍光灯でなくても良い場所やデザイン的に使用したい場所やアクセント・装飾照明には白熱灯タイプにする。 p152


収納も単に棚を作るのではなく、どうせ作るならどんなものを入れるかを想定し、しまいやすく出し易い収納を考えると良い p168

節水タイプのトイレは少ない水量で洗浄できるように工夫されている、手間がいらないだけでなく、詰まり事故の心配も少ない
手洗い付きタンクは汚れが付きやすく掃除もしにくい
コーナーに取り付けるタイプの手洗いをつけい鏡をつけるという工夫もあり p172

温水洗浄便座は故障も殆ど無いが、便器一体型ではなく、セパレートタイプがよい。将来便座を交換したときに違和感がないように、ベージュなどの一般的な色の便器を選択しておくと良い

ファミリー、DINKS向けには、LDKを取り払い、キッチンステージのような「参加型キッチン」を採用する。
はっきりとした目的を持った間取りを採用することにより、物件としての特色を打ち出すことも成約率を高めるためのリフォームとなる p194

主婦が感激する収納
パントリー(食品庫)乾物、缶詰、泥のついた野菜類を閉まっておけるスペース p196

リフォーム完成度を上げる
第三者の建築士や、なれたインテリアコーディネーターなどにプランの段階、工事途中、完成時の3回程度観てもらえれば、間違いのない工事となる p236

完成後のクレームを減らすために
入居者用に取扱説明書や緊急連絡先などをひとつのファイルにしてわかり易い場所に置いておく、入居者と同じファイルを控えでもっておくと迅速な対応が可能。 p239

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