7つの習慣 スティーブン・R・コヴィー

7つの習慣―成功には原則があった!

パラダイムという言葉は、ギリシャ語に由来している、モデル、理論、知覚、既成概念、仮定、あるいは一定のケイン地を指す言葉として使われている。
私たちは自ら、自分の価値観を映し出す「物事のあるべき姿」の地図を持っている。そして、その地図の存在すら意識していることは稀である。
これら自らのパラダイムを見つめることなく生きている。

行動や態度の源になっているパラダイムを見つめることなく、表面的な行動や態度を変えようとしても、長期的に見てほとんど意味が無い

習慣は3つの要素からなる
知識 「何をするか」「なぜそれをするか」
スキル 「どうやってするか」
やる気 「それを実行したい」

P/PCバランス 目標達成(Perfomance)/目標達成能力(Performace Capability)
真の効果性というものには二つの側面がある。目標を達成すること、または結果を手に入れることと、その結果を手に入れるために使う資源あるいは目標を達成する能力の二つが必要

変化の扉を開く

マリリン・ファーガソン
「誰も説得によって人を変えることはできない。すべての人は固くガードされた心の変化の扉を持っており、その扉は中からしか開けられない。説得や感情に訴えることによって他人の扉を外から開くことはできない。」

第一の習慣 主体性を発揮する

人間の本質に関わる基礎的な原則
刺激と反応の間に選択の自由を持っている
この選択の自由の中にこそ、人間の人間たる四つの独特の四つの性質がある。
自覚、想像力、良心、自由意志

自覚:自分自身を客観的に見つめる力
想像力:現在の状況を超えて頭の中で想像する力
良心:人間の心の奥底で善と悪を区別し、正しい原則を知り、今の思いや行動はどれだけ原則と調和しているかをわきまえる意識または能力
自由意志:あらゆる影響に縛られることなく自覚に基づいて行動する能力

この選択の自由を意識することにより、正確な自己パラダイムを描き、効果的な人生を営む最も基礎的な習慣である、主体性を発揮することができる。
主体性を持つということは率先力を発揮するだけでなく、人間として自分の人生に対する責任を取るということである。行動は周りの状況からではなく、自分の選択によって決まる。
私たち人間は、感情を価値観に従わせることができる。そして、物事を成し遂げる率先力を発揮する責任を負っている。

押し付けがましくなる事ではなく、賢くなること。価値観に基づいて行動し、現実を正しく認識し、そのなかで、他人の気持ちや周りの状況を理解すること。
主体的なアプローチは、インサイド・アウトで変わること。自分のあり方(自分の内にあるもの)を変えることにより、自分の外にあるものをプラスの方向に転換させる。
つまり、もっと勤勉になれる、もっと創造的になれるという考え方

率先力とは自分が自ら進んで状況を改善する行動を起こすようにすること

「自分の価値観に基づき行動する」

第二の習慣 目的持って始める

もし、はしごを掛け違えていれば、一段ずつ登るごとに間違った場所に早くたどり着くだけである

すべての行動の尺度として、人生の最後の姿を描き、それを念頭において今日という一日をはじめること
目的を持って上ではじめない限り、効果的ではない。

すべてのものは二度作られる。
万物にはまず知的な第一の創造があり、それから物的な第二の創造がある。
家もまず、設計図を頭の中で想像し書き上げる。その後、建設される、つまり物的創造があることと同じ

人生の新しい脚本
主体性は「自覚」という人間独特の性質に基づいている。主体性を向上させ、自己リーダーシップを可能にする人間の独特の性質がその他二つあり、それは「想像力」と「良心」である。
「想像力」により自分の中に秘められた潜在的な可能性を発見し、将来について考えることができる。
「良心」によって、普遍の原則や自然の法則を理解し、自分自身の独特の才能や貢献する能力を意識することができる。
「自覚」と合わせて、これら三つの性質が、自らの脚本、パラダイムを書きなおす力を与えてくれる。

目的を持ってはじめる最も簡単で大きな効果をもたらす方法の一つはミッションステートメント(個人的な憲法、または信条)を書くこと
自分はどうなりたいのか、何をしたいのか、そして自分の行動の基礎となる価値観や原則を明らかにすること

第三の習慣 重要事項を優先する

時間管理のマトリックス
緊急度と重要度で時間の過ごし方を分類する

緊急でないが重要である「第二の領域」を充実させる。

自己管理を可能にするのは人間独特の性質の中の「自由意志」である。
意思決定し、その決定に沿って行動する力。周りの環境に作用されず、周りの環境に作用を及ぼし、自分の描いたビジョンを主体的に実行に移す能力。

自由意志の成長の度合いは「誠実」さによって測ることができる。誠実さとは言い換えれば、自分自身に置く価値のレベルといえる。自分の約束や決意を守る力であり、言行を一致させる力である。

第三の習慣の本質とも言える「感情を目的意識に服従させる」には高い、率先力、主体性が必要である。第二の習慣を身につけることによって得られる明確なミッション、方向性、価値観そして「ノー」といえる、大きな「イエス」が必要である。
それに加えて、自由意志、したくないときでも物事を実行する力、衝動や瞬間における欲望や感情ではなく、価値観に基づき行動する力が必要。それは、第一の創造、つまり知的創造に対して、忠実の行動する力。

相互依存のパラダイム

信頼残高という名の財産

信頼残高を付くる6つの大切な預け入れ

1.相手を理解する
相手のことを大切に思うのであれば、相手にとって大切な事を、あなたも大切の思う必要がある。

2.小さなことを大切にする

3.約束を守る

4.期待を明確にする
日常私たちの期待は、ほとんど言わず語らずで暗黙のうちに存在している。それは明確に述べられることはないし、説明されることもない。にもかかわらず、私たちはそういう期待を持って、その状況は相手の行動を評価する。

5.誠実さを示す
現実を言葉に合わせること、つまり、約束を守り、期待に応えること

6.引き出しをしてしまったときには、誠意を持って謝る


第四の習慣 Win-Winを考える

双方が納得出来る相乗効果的な解決策を見つける。
解決策を見つけることができなければ No deal(取引しない)を選択する。取引しないことに合意する。

第五の習慣 理解してから理解される

相手を本当に理解するには、答えようとして聞いているパラダイムを変換すること

自分のパラダイムというフィルターを通して聞いている。自分所自叙伝を相手の生活に映し出しているだけ。
私たちは次の4つのレベルで話を聞いている

無視する
聞くふりをする
選択的に聞く
注意して聞く

これらよりもレベルの高い「感情移入」して相手の話を聞く必要がある。
相手の見地に立ち、相手の立場から物事を眺め、相手が見ている世界を見ることであり、相手のパラダイムを理解し、相手の気持を感じ取ること

人間にとって大きな欲求として、心理的な生存が必要。それは、理解され、認められ、愛され、必要とされ、感謝されることである。

まず理解されることこそ、人生のあらゆる場面に作用する正しい原則
人は理解されたい。理解することに大きな時間を投資しても、必ずそれを上回る時間の回収ができる。なぜならそれは、問題と課題に対する正しい理解と、人が深く理解されていると感じる時に発生する高い信頼残高をもとに、物事をすすめることができるから。

第六の習慣 相乗効果を発揮する

人間の四つの独特の性質やWin-Winの精神、あるいは感情移入のスキルを人生で直面する最も困難な問題の解決に集中させることによりより高いレベルの相乗効果を生み出すことができる。
新しい案が生み出され、今まで存在しなかった新しいものが生まれる。

相乗効果を発揮するためには、双方が満足できる解決策を見つけるまで、話し合いを続ける事。その結果、各自が最初に提案した解決策よりも優れた案が生まれる。それは妥協をはるかに超越したものとなる。

相違点を学ぶ
人は世界をあるがままに見ているのではなく、自分のあるがままに見ているということを理解する

自分の物の見方の限界を認め、他の人のパラダイムと考え方に接することによって得られる、豊かな資源をを活用する謙虚さが必要。相違点を学ぶことが、自分の知識と現実に対する理解を増すものだと理解する。

第七の習慣 刃を研ぐ

個人の目的達成能力PCを維持、更新する
自分の中にある自然から授かった四つの側面、肉体的側面、精神的側面、知的側面、社会・情緒的な側面を再新再生させる。定期的に一貫して、賢明に、バランスよく磨き、そして向上させる。
バランスよく磨くことによって、はじめて最大限の効果を発揮する


肉体的側面
自身の健康を大切にする。第二の領域である、運動する。食事に気をつける。

精神的側面
人生に自己リーダーシップを発揮すること。ミッションステートメントにしたがって行動する。また、見つめなをす

知的側面
定期的に優れた本を読み、自分の精神を高め、養う
優れた書物を読むということは、社会に対する理解を深め、自分のパラダイムを拡大し、知的側面の刃を研ぐことになる

社会・情緒的な側面
普段の生活の中で、第四、五、六の習慣を実践する
Win-Winを考えてコミュニケーションを行う。その為に、第五の習慣である感情移入し相手の意見や立場を相手と同じくらい正確に述べることができるようになるまで理解する。そしてお互いの立場に対する深い理解を踏まえた上で、第六の習慣、いずれの当事者も認める第三案をお互いの相違点を活かして創りだすように努力をする。

自分の精神と心に深く根付いた、正確なパラダイムと正しい原則に従って生活することから、これらはもたらされる


再新再生とは、螺旋状の上向き成長、変化、常なる改善の良い循環を作り出す原則であり、プロセスでもある
この循環に沿って、有意義かつ一貫した進歩を遂げるためには、人間の持つこの上向き成長を方向づけるもうひとつの独特の性質の再新再生を考える必要がある。
それは良心である。
「良心の声はいかにもか細く、もみ消すことは簡単である。しかし、その声はあまりにも明解で、聴き違えることはない」

良心とは私たちの心が澄んでいるとき、原則に反っているかどうかを感知させてくれ、原則に近づけさせてくれるために人間に与えられた賜物である。

真に主体的な人間にとって良心を育成することは必要不可欠。
良心を育てるには、高い集中力、バランスのとれた自制、一貫して誠実な生活が要求される。定期的に精神を高めてくれる書物を手にし、常に高い志を抱き、そして、何よりもその良心の小さなか細い声をよく聞き、それにしたがって生活することが必要

この上向きに循環していく、螺旋状の成長を望むのであれば、良心を育成し、それに従って、勤勉に再新再生を図ることが何よりも不可欠。
この上向きの螺旋状の人感を歩むには、常により高い次元で「学び」「決意」「実行」することが要求される。成長を続けるには、私たちは学び、決意し、実行し、さらに学び、決意し、実行し、そして、なおも学び、決意し、実行しなければならない。

7つの習慣―成功には原則があった!

7つの習慣―成功には原則があった!

  • 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
  • 出版社/メーカー: キングベアー出版
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